ライフネット生命保険(株) 代表取締役会長兼CEO 出口治明氏の講演

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石川県産業創出支援機構で開催された、『えっ?ハトが選んだ生命保険に入る?』 – 還暦ベンチャーCEOから学ぶソーシャルの真髄 -を聴いてきました。

ライフネット生命保険(株) 出口治明氏の講演
テレビでは何度か拝見したことがあるのですが、柔らかい語り口で聞きやすかったです。
ああ、こんな方がソーシャルで登場したら、人気あるだろうな、という感じでした。

起業するなら、だけでなくすべてのビジネスにつながる話

ライフネット生命保険株式会社(当時の社名は異なる)を起業するにあたり、たんなる縁だった、と言い切っておられました。
でも、土台が重要だということをくり返していました。
出口会長が考えるビジネスの重要事項は、下記の通り。

  • 土台(基盤)のクオリティを高める
  • 世界を理解すること
  • 時間軸・空間軸を伸ばしながら、上から物事を見ること

これを実践するために、人・本・旅を自分で積極的に取り入れている、とのこと。
人に会い、本を読み、旅に出る。世界観が広がり、自分にない経験の持ち主と付き合うようにする。
三知ということばのとおり、実践を欠かしていないのだなーと思いました。

保険を売るには、自分の行動から

この講演を拝聴する前から、
「モノがないサービスを売ること」を実践している人はすごいなー、
と思っていたのですが、実際に話を聞いてみると行動というか実践されていることは、
地道でとても泥臭いと思いました。

そして、若い人のことを認め、自分にはない感覚がある、と柔軟な姿勢もあるのだなと感じました。

自分がイベント的なものを受け入れ難いと思っても若いスタッフの言うとおりにしたり、
ツイッターやFacebookも部下に言われて始めたり、
若い人に入ってもらいやすい保険を売るのだから、自分の環境を若い世代に合わせることを受け入れていました。

「60代の私が、20代30代の感覚を持つことは、もはや無理」
そのとおりですね。だから、そういう部下と触れ合ってるんですね。

人はめんどくさがり、だから人がやらないことをやる

ツイッターもfacebookも、ブログもホームページも、更新が止まってしまう。
けれど、部下に「1日5回」と言われたツイッターを続けた出口会長だからこそ、ソーシャルでライフネット生命が伸びている理由だと痛感しました。

とにかくやる、ほかの人は怠けている間に。
自分も少しブログやツイッターに怠慢さが出てきたので、これはカツを入れてもらったような感じ。

ネットでの販売も、ソーシャルの継続も、かけるコストは小さくてすむ。
だからこそ継続できるし、保険料も安くなって、私たちのようなユーザに喜んでもらえる。
最終的な着地点がそこだから、TVCMもバンバンうたない。

今時、ツイッターアカウントやFBページを持たない企業はほとんどないと思うのですが、
最初に始めたころと変わらないペースで継続されているところは、やはりファンが大勢いるのだなと感じました。ネットに理解が深いからか、「写真も、ブログ掲載も、録音も、何でも可」とのこと。
ここは自分も大いに反省。もっとできることがある。

保険のポイントと、「算数」

もちろん、保険会社の会長さんなので、保険契約のポイントも教えてくれましたよ!
かなりわかりやすくて、役に立ちましたね。
私のような独身女子には、かなり負担が軽くなるように思いましたよ。

数字の世界だから、というわけではないと思いますが、やはり算数ができないと厳しい、ということでした。
私自身もここは苦手分野、というか少し避けてとおっている感があるので
数字に強い、ということがビジネスの強み・・・というより基本になることは間違いないですね。

何事も、自分の業界の当り前は「一般人には当たり前ではない」ということを肝に据えて、どんどんホームページやブログで発信しないと、それ自体で企業体質が問われるな、ということを実感しました。

保険業界の当り前を、わかりやすく伝えている出口会長を見て、
「自分の業界だったら、どんなことを伝えられるだろう?」
と考え込んでしまいました。
私の仕事としてはこれまでに蓄積したコンテンツを整理する段階に来ているので、分かりやすく見ることができるサイト作りを目指しながら、ソーシャルの更新頻度も考えないと、と思いました。