【備忘録】マネー・ワールド~資本主義の未来~ 第1週  お金が消える!?

Posted by in セミナ・講演

先週末、久しぶりに新聞を見ていたら、面白そうなお金の勉強ができる番組が載ってました。

マネー・ワールド~資本主義の未来~ 第1週  お金が消える!?
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20181006

『下町ロケット』と同時間の番組なんだけど、同時録画はできないのでこちらを見て、下町ロケットは録画でじっくり見ることに決めました。
とりとめもない書き取りですが、備忘録としてブログにアップしておきます。

アメリカは借金大国

アメリカでは大学似通っている70%が借金をしている。学生ローンが滞っている生徒はは690万人。学生ローンが7倍に膨らむ。
⇒若者の消費が冷え込み、景気悪化に拍車をかけている。⇒失業が増加する⇒金融危機、大不況
マイホームが買えない。
個人ローン=借金。自動車や住宅をローンで購入することで経済を拡大してきた。

こういったことは世界中で起こっている。
深刻なのは韓国。多重債務者は380万人。人口の1割にも達する。
新大統領になってから、驚くべき政策を掲げた。それは。長期間借金を返済できていない人の分を減額または帳消しにする。10年以上返金できていない人というのが条件。
負担を減らして、経済成長を促す狙いがある。申請者は続々と来ている。

クレジットカードでの購入を勧める⇒経済が持ち直すことはなく、借金が増える一方。
借金帳消しの対象者を119万人まで増やす予定がある。
銀行が納得する価格で、政府が債権を買い取ることができるのか?(コメンテータ談)
これは資本主義の限界の表れでもある。

借金が経済成長を促す

お金を貸してもらって仕事をする、ただし、借金は返す必要がある。
お金が供給されれば、それを上回る経済成長をする。(日本の高度経済成長⇒結果として、企業も国も個人も経済的なメリットを享受できた)
⇒ニクソンショック(事由に通過を発行できるようになり、1970年代以降劇的に増やされた。その後80年代になるとお金が余って不動産市場に流れ、バブルが起こる
⇒90年代にも成長を求め通貨の供給量を増やし続けたが、バブルが崩壊
⇒2008年リーマンショックで100年に一度の危機でさらなる通貨供給
⇒狙い程の成長が見込めず、あまった通貨は企業などに貸し付けられ膨大な借金へとつながっている)

経済理論としては、通貨供給を増やせば成長する⇒先進国はこうして経済成長率を高めてきた⇒欲しいものが変わってきた
精神的な欲求を満たすことができれば、そのサービスや商品は生き残る ※というふうに時代が変わってきた。

借金に追いつめられる政府

プエルトリコでは、学校が閉鎖に追い込まれるほど
リーマンショックにより経済減退⇒政府予算の8倍にあたる700億ドルを借金した⇒公共サービスを大幅に削減、取り上げ⇒住民の怒りが頂点に

世界の借金は6000兆円にもなる、政府の経済状況は危機的になっている
年金カットや公務員削減を進めている国も⇒ポルトガルやスペインなど、ヨーロッパ各地へと波及
借金だけが増えて経済は低迷したまま、が現実。資本主義自体が過去にない限界を迎えている
今の資本主義は借金が増えていることが前提。でも前年よりも成長すべきというのは非現実的。
借金が最も多いのは中国。高い経済成長を続けるために通過を供給し続けている。世界的な借金の3割もある。
返せる見込みのない借金が増え続けている。

なぜ経済成長は期待できないか?

消費者はモノに恵まれている。欲しいものがない。
企業は成長の道のりを見つけにくい。
TV用液晶パネルの例が顕著。数千億円かけて工場を作っても、数年で頭落ちになり利益が確保できない。⇒銀行がピンチになる。銀行の仕事はお金を貸して利子を得ること⇒利子を下げても貸し先が見つからない状況⇒もう貸せない⇒・・・

タイの平均収入は1.7倍に増加⇒若い世代が住宅ローンを組んでいる⇒消費者金融の発達、日本からの進出が多く4割
しかし、深刻な社会問題にもなっている。10社に借金している人もいる。タイの上限金利は28%で高い。貸し倒れが多くても利子が高いからビジネスとして成り立つ。
クレジットカードは20%の金利。高い。
担保をとらずに、連帯責任で返済するのが常識となっている。

インタビューした自営業の人は、1年分の年収を借入してバイクを買っている(荷物を運ぶのに便利だと思って)
インタビュアーが確認したところ、金利が明記されているかどうか、どこに書いてあるかも分かっていない。実際に書類には30%と書いてあった。低金利と言われて契約したが意味が分かってない。
バイクは、実際には雨季が長くて、有効には使えてない。
毎月の借金で返せない分は、村中を回ってお金を借りる必要がある。

収益を生まないところにすら進出して、成長フロンティアが見込めないところまで行ってしまった。
資本は永久に増やさなければならない、どういう目的であろうと増やすもの。
資本主義の悪い部分が全面的に出てきてしまっている。(コメンテータ談)

資本主義の行き詰まりから、新たな生き残りを

マレーシアのモハマド首相の例。
国が抱える膨大な借金への危機感があった。国の債権の必要性を訴える
中国から融資を受け、経済成長を促したかったが、2兆5千億円の借金があった
身の丈を超える借金は危ないと感じていた⇒日本をモデルにしていた⇒新たな経済モデルの構築を目指す
「返済できなくなってしまうと、トラブルが起きて崩壊を招いてしまう。一方、身の丈に合った範囲であれば、無理なく幸せになれる」

身の丈の資本主義を実現するために、イスラム金融を立ち上げ
基本理念は、無理な貸し出しをしないこと。
イスラム金融は利子を取らない。事業がうまくいかなくても、銀行と企業が一緒に解決策を考える。事業が成功したら手数料として支払う。

イスラム金融はすぐに返済を求めず、事業計画を一緒に考える。
資金繰りが難しくなたら、返済額を減らしたり、返済期間を見直したりする。
融資先の企業利益を優先することで、銀行自身の利益につながると考える。
倒産割合はわずか1%

一つの方法としてのクラウドファンディング

すぐに融資を受けられるとは限らないので、アイディアに賛同した人が少しずつお金を出し合い支援する
⇒サービスを売り出して社会に還元していく
より遠く、より早く⇒より近く、よりゆっくりと進めることで生み出せるものもある
※でも、最近のクラウドファンディングはEC化しているところもあって微妙(私観)

今日より明日がよくなっていればいいと思うのが普通
良くなっていきたいと思うためには、身の丈に合うことを進めるバランスが大事。

この番組を見て、世界でのお金の扱いや「買う」ということの意識のちがいを感じました。
でも、違いという言葉は、自分の中の常識や世界観と照らし合わせているだけで、実際に自分のお金に対する知識が足りているということにはなりません。
身の丈に合わせること、お金の使われ方(決済手段)を時代に合わせること、世界情勢を知ることを忘れてはいけないと思いました。