会社を辞めたこと、自分の見つめなおし

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2016年1月、勤めていた会社を退職しました。(有給消化含む)
実際に仕事をしていたのは、2年1か月。
あまり外に出る機会はありませんでしたが、お客様、スタッフに恵まれて、ありがたかったです。
また自分を成長させてくれようとした会社に、自分の強い気持ちが足りなかったことを反省しています。

東京に出る不安

会社を辞めた理由は、これがいちばん大きかったと思います。
その後、今までの精神状態に大きくかかわってきたことです。
私は「東京に出たい!」という憧れがあり、出てきたわけではありませんでした。
実際に大学も地元で卒業しましたし、電車で移動するという都会の生活スタイルに、どう考えてもなじむわけはありません。

「この会社に入りたい」と思ったところが、東京にあった、というだけの話。
そして、友達がほとんどいない、どんな仕事を自分が引き受けるのか全く想像ができない、という不安は見事に的中しました。これまでに2年、それが精神的に大きくのしかかっていた、この気持ちをぬぐうことができなかったのだ、と自覚しました。私にそれを自覚させた先生と知り合ってからずいぶん経ちますが、ようやくその言葉の意味が分かってきました。

全く想像ができない、というと「なぜそんなところに行った?」となりますね。
事業会社に勤めていた自分にとって、反対の立場のコンサルティング会社。
自分のこれまでの知識を生かすことができたら、という気持ちはありますが、もちろんその当時コンサルティングのノウハウがあるわけではないので、1から学ぶ必要あるよな、と思っていました。34歳からの学び。私は何歳になったらこの会社で使い物になるのか?東京に来るのに必死な就職当初は、その考えにも及んでいませんでした。

豊かだった金沢

東京に出る前は、金沢に住んでいました。
車で移動し、好きな時間に好きな場所に行けます。
雪がひどいというイメージがあるでしょうが、その分四季を感じ、魚や野菜、食べ物や水がおいしいです。

最近は、北陸新幹線効果もあり、東京にあるブランドがどんどん進出しています。金沢に帰るたび、「こんなお店もできたのね」という具合。
ロクシタン、カルディ、コストコ、LOFT・・・個人的には、あとはIKEAができれば完璧(笑)

東京では土地が高いので、店舗の広さが狭い。結果、商品バリエが少ない。
スーパーに2階があるのが常識。駐車場がないのは普通。
金沢に住んでいると、ドラッグストアが1フロアでテーマパークのよう。ユニクロや無印にいっても、エレベーターを待つ時間なんてない。

そういうことって、一度、手放さないと気付かないことなのですね。

ひきこもった2年間

1週間のうち、平日は仕事。
土日は、朝寝坊して、そのあと掃除洗濯で半日がつぶれ、時々は休日出勤。
せめてもと思い、狭いキッチンで自炊を始めると、あっという間に1日の明るい時間が終わる。自炊した分は明日に回し、今日はせめて疲れを癒したく近所のトラットリアで食事とお酒を取る。

元気があれば、1つ先の駅まで歩き、本屋で立ち読みしながら情報収集。

そんな週末でした。

東京にはいろんなエリアがあり、セミナーやイベントもたくさん開催されています。
でも、出歩く元気などありません。
友達もいないので、一人でイベントに出かけても一周見て回ったら帰ってくることになります。
「東京のごはん、どこがおいしい?おしゃれなカフェある?」と聞かれるのが、いちばんの苦痛。だって自分は行ってないから。(東京に来たのって、おしゃれな街に住みたかったからじゃない)

要するに、さびしかったのだと思いますね(笑)

自分のせいで、自分の仕事が拡がらない。
将来、あと1年2年たったら、どうなるのだろう。その時私は40歳手前。
今なら、自分の決意でどうにかできそうな気がする。でも、今の仕事はしなくては。毎日その葛藤でした。
先出の先生は私に、「環境を変えなさい。変えた時は、ものすごい恐怖と孤独が襲ってくる。だけどそこから脱出するのだ。変えることは決して悪じゃない」と言いました。

家族と、そして人との対話。自分と向き合うために

仕事を辞めると決めてからこれまで、家族とたくさんLINEをしました。たくさんたくさん。飽きずに聞いてくれて、たくさん質問してくれて、自己分析にも協力してくれました。
辞めた今でも、まだ自分でぐるぐると考えていますが、やっぱり地元に帰る選択も1つ入れることにしました。
自分の人生にとって、何が一番大切なのか。自分にとって仕事とは何か。それは家族と離れてまでも必要なことか。

仕事を辞めると決めた時、東京ででき始めたお友達の何人かに、
また地元でつながっている諸先輩方の何人かに、同じようなことを言われました。

「仕事で自分を成長させるのも人生。でも、仕事は手段でプライベートを楽しむのも人生。」
「最後は、人の縁。」

自分が成長しないのは、自分にとっても会社にとっても、悪かもしれない。
仕事をして、楽しいことはある?良かったと思うことはある?
でも、自分が楽しい、やりたいと思えたことしか続かないのでは?続けるために、身体心を整えることはもっと重要なのでは?
今は疲れて、実家に電話するのは帰省前だけ。家族を不安にさせていないか?

私は今の環境を続け、身体が動かなくなったとき幸せだったと言えるだろうか?

自分の迷いは、友達

ここ1年くらいで、仕事と関係のないお友達が増えてきました。その方たちとの関係を考えると、東京に残る選択肢を迷っている気持があります。
仕事の業界も全く関係なく、食事をしたり親身に話を聞いてもらったりするのは片手でかぞえられるほどですが、それでも貴重な友達。人間関係の構築には1年かかりました。(東京に来て1年目は、ほとんど自分から動かなかったから)

さびしいけれど、でも自分は自分の責任で生きていかなくては。
もし、地元に就職することになったら、東京に来るときには必ず会いに来よう。と決めました。

すべては、自分の中にある。
今はとても不安ですが、自分の気持ちをいちばんに、決断を進めていこうと思います。

※写真は、元会社の近所の、東京の桜です。自分の出発に背中を押せるように。