【本】聞く力 心をひらく35のヒント
阿川佐和子さんの『聞く力』を読みました。
【目次】
1 聞き上手とは(インタビューは苦手/面白そうに聞く/メールと会話は違う ほか)
2 聞く醍醐味(会話は生ものと心得る/脳みそを捜索する/話が脱線したときの戻し方 ほか)
3 話しやすい聞き方(相づちの極意/「オウム返し質問」活用法/初対面の人への近づき方 ほか)
最初は普通のインタビュー日誌みたいな感じかな?と思っていましたが、読んでみると「そうだよねー」って共感できる話が多くて、一気に読んでしまいました。
自分は主役ではなく、人を引き立てる
阿川は話しすぎてしまうことや時には歌うこともあり、かなり反省されているようですが(笑)基本的には相手から話を引き出して、自分はインタビュアーという立場を忘れない、ということでした。
昔の体験とそれを反省した今の経験をしっかり書かれていて、「なぜそれがダメだったか」「そして今は、こう心がけている」というのがわかり、とても参考になりました。
私がなるほど、と共感した項目をいくつか挙げておきます。
- 無知はたずねること
- 相手が話したいかを察すること
- 相手の話を引き出すのが、自分の役目であること
- 基本的に、人は自分の話を聞いてほしい
阿川さんは特に、スポーツに関しては無知だと書いてありました。自分はスポーツをしていたけれど、それ以外はまったく知らないとのこと。だからスポーツ選手(元選手も含む)にインタビューするのがとても苦手なのだそうです。テレビでは聡明に見えても、ちょっと意外な部分があるなーと感じました。
また私がいちばん好きなエピソードは、デーモン閣下とのやりとりでした。
話を聞くことと、文章を書くことは似ている
私は仕事柄文章を書いていますが、自分の仕事とすごく似ているな、と感じました。
それは、「人を見て、人のことをよく考える」必要があるということが共通していると思ったから。
- ただ相づちを打つだけではダメ=決まりきったコピーは意味がない
- 自分が聞いてはダメと思うことを相手は話したがっているかもしれない=自分は専門家でもお客様は素人
- わからないことを相手に聞いてみる=お客様からの問い合わせをコンテンツにしてみる
- 相手にインタビューするときは資料を読んで勉強=コピーを書くには商品の事前知識が必要
相手をきちんと見て、どんな様子かを判断しながらその場で質問するインタビュアーのほうが数倍はすごいと思うけど・・・伝わるかもそうだけど、相手に届いてそれに反応してくれるか?ってことを考えながら私も文章を書かないと、と感じました。
『聞く力』をネットショップ運営に生かすには
聞く力、を読んでみて、コンテンツの制作に役立つかも、と思いました。
もちろん、自分はプロでなくお客様と同じ視点を持たないといけないのですが、
- 何がわかりやすく、何がわかりにくいか を意識する
- 商品の見方には、人によっていろんな視点がある
- その中でも、万人でなく「このタイプの人」と決めてページを書く
- 苦手意識を持たない(どんなことなら自分は役立てるか)
阿川さんと同じで、自分がわからないことをたずねるのが案外すんなりいく。話を聞くのも書くのも。
私も、商品知識くらいはわかっても、プロ並みに追求するのでなくいつも不思議だと思うことを残すようにしています。そういう感覚がないと、「自分はわかってる」という文章ばかりを書くハメになるので、伝わらないんですね。
いろいろと共感できたのでスイスイ読めた本でした。
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