【本】アマゾンにも負けない、本当に強い会社が続けていること。
ウェブコンサルタント、ECコンサルタント、経営コンサルタントの、弊社代表 権成俊の著書。1月末に発売になりました。
今回の本は、前回のECサイト4モデル式と異なり、専門書ではなく、一般書です。
その名の通り、専門用語はほとんど出てこないので、そのような勉強の期待をされている人にはおすすめしません。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 アマゾンに負けない会社の考え方
(こんなとき、あなたならどうしますか?知らぬ間に選ぶ、アマゾンとの無謀な戦い/本当に強い会社、強い事業はこうして生まれる ほか)
第2章 もう、ネット通販さえ儲からない
(売り手と買い手の力関係が逆転した/集客だけで勝負できた時代の終焉/顧客が欲しいものを売るのでは不十分 ほか)
第3章 「選ばれる理由」を磨き込む
(価値こそが選ばれる理由になる/経営者の価値観を商品で伝える/自社の強みが差別化につながる ほか)
幼稚な言葉ではありますが、お話しているととても頭のいい方ですので、
この本も、とても分かりやすく書くという目的をきちんとなしているのだな、と思いました。
もっと多くの方に、「時代が変化している、ネットだけではダメ」ということを訴えかけ、知ってほしいとのだと感じます。
事例が多く、図解もわかりやすい
文章ももちろんですが、図解がとても分かりやすいです。
弊社の権が主宰する会員制プログラムismでも、何度も繰り返している「3C」。それに基づく「選ばれる理由」。これが分かりやすく図解され、事例の企業さんがどの部分に強みがあったのか、とても分かりやすいです。
事例が多い分だけ、集中して何かを得ようと思わないと、素通りしてしまう本だと思います。
ECの経験者で、権の名前を知っている人ならたいていの方はもうこの本は購入済みでしょうが、そうでなく初めて手に取る方は、2つに分かれてしまうかもしれません。
- 自社の事業やサービスにに当てはめ、気づきを感じ、何を改善すべきかを当てはめてみる方
- ボヤンとして分かりにくい、と感じる方
実際にはとても平易な言葉で本質を書いていると思います。
スラスラと2時間ほどもあれば読めてしまうので、何度も読んで本質をつかむのがいいと思います。
私も、4回ほど読みました。読むごとに気づきがあります。
部分最適から、全体最適の時代へ
以前は、ウェブサイトを持っていないから「まずは作る」という時期でした。
「競合が持っていない、またはわかりにくいサイトだから、自社も作って宣伝しよう。」
ひとまずは、持っている、それを見ることができる時代でした。
すでにカタログを丸写ししているようなサイトはパッと見ではないようにも見えますが、
そこから放置してしまったり、担当者が確保できず外注費も回せない、といったような企業はまだあるはずです。
ここまでウェブウェブ、と言われながら、ウェブに注力できていない企業は多いはずです。
でも今は、そんな時期を通り越して、すでに「ウェブだけではダメ」な時代へ突入。
お客様となる人みんながウェブで調べて、自分たちよりも競合企業の情報へもすぐにアクセスできる時代です。比較された時、そこに何もない、感じない状況であれば、離脱は確定です。その時点で選ばれなくなります。
この部分は、権氏が強くセミナーや講演でも何度も話しているところですね。オムニチャネルの図解もとても分かりやすいので参照してください。
(ウェブだけではダメ、というのはウェブというメディアのみで商売をしていることを否定しているのではありません。)
私がウェブ担当者になった11年前から見ると、やはり変わってきていますね。
ウェブサイト、という視点から話をすると
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ウェブサイトを持っている
↓
買い物ができる/連絡ができる
↓
在庫が分かる/予約ができる(メール、カートで)
↓
ブログやコンテンツがある/写真がきれい
↓
コンテンツの量がある
↓
ウェブサイトが使いやすい
↓
コンテンツを選別して、洗練させている/お客様に必要な情報のみを戦略的に掲載している ←イマココ
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しかし、これはウェブサイトの「形」のことであって、実際にはそのいちばん土台となる部分に
「事業として、残れるか?競合に負けないか?続けていく意義があるか?お客様と社会のためになるか?」
という問いに応えなくてはいけないのです。この戦略を一致(もしくはマッチ)させるのが、全体最適です。
「もう、これまでマーケティングでできた部分最適だけでは、事業全体は継続しない」、ということを、権は日々口にしています。
何度も読む、あとがき
このあとがきは、いつもロジカルに話す権を見ると、とても熱がこもった、といいますか、本音だな、と感じながら読みました。
寝る前に、このあとがきを読むようにしていますが、
成長しない限りは、次の成長モデルにたどり着けない
これは事業のことでもあり、個人のスキルのことでもあります。と自分は思っています。
私は今、心の揺れが大きい時期にあり、このあとがきを読んでは奮い立たせています。
私自身はまだ自分の理想が見えず、会社に貢献できているわけではありませんが、それでも毎日1mmでも歩みを進めるようにやっているつもりです。
私も、この本を読む皆さんの事業のように、少しずつ成長できれば、と思いながら読みました。
※本の中に出てくる「ニーズ」と「ウォンツ」のちがいをしっかりと学びたい人、事業全体からウェブ活用を考えたい人は、まずは前作の4モデル式を読んで、ismへの入会を検討するとよいと思います。
(私の手元にはありますが、本にチラシがはさんでありました。)
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