【本】人を動かす

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ずっと読みたいと思っていた本。きれいな状態の文庫本を、とある人から安く譲り受けました。
松尾さんの書籍『沈黙』シリーズで紹介されていたのをきっかけに知り、Web担当者Forumで紹介されていた記事を見てさらに「読まねば!」と掻き立てられ、読む機会をやっともつことができました。
(まあ、マーケティングの仕事やってて、この本知らんかったんかい!というツッコミは重々承知しており・・・)

新人マーケター・Web担当者が絶対に読んでおくべき本を1冊選ぶとしたら?
https://webtan.impress.co.jp/e/2017/05/09/25662

かなり久しぶりにマーカーを引いた本

本の最初に「ルール」というのが書いてありまして。
ラインを引け、とか1つの章を2回読め、とかいうものです。最初は2回ずつ読んでいたのですが面倒になり、4章くらいから1回で読み進めていました。でも、「この本をハンドブックにしろ」というのは意味が分かる気がします。

最初読んでいて、かなり事例が多く「遠回りの本だなー」と感じていました。しかし、格言的なことを書いてばかりでも意味が心に浸透しないこともあります。そのため、それを事例で具体的なシーンとして思い浮かべさせ、ルールを反復させるような構成。ふむ、奥深い。
最後にきちんと太字で書かれているし、その直前にはまとめ的に著名人の格言も取り入れられているので、言い換え的な表現もいくつか頭の中に入れることができます。

結構「あー、そうだよなぁ」と思わせるようなことばかりで、でも実践はできていなくて。ということばかりでしたね。
タイトルの「人を動かす」には、つまり人に関心を持ち相手を尊重し、心を開いてもらうことです。

例えば、私のように何度も転職している人は、年下の人が先輩になるケースは多いです。
でも年下だから、経験値がないわけではありません。その職や会社では経験値が高く先輩です。私はそういう人には敬語を使って話すし、話をもっと聞きたいなと感じます。また、仕事を覚えることに時間はかかっても「この人たちの力になりたい」と相手に好意を示してその気持ちを表すこと。結果としてコミュニケーションをとる、というひと言に終始しますが、やはり「素敵な人だな、好きだなー」と思わないとそういう感情を起こすのが難しいんだな、ということも自覚しました。

だから、人を動かすには、人を好きになって自分から心を開く、そして相手に心を開いてもらうように持っていく、ということなのでしょう。

気になったフレーズを、いくつかメモしておきます。

  • 人の長所を伸ばす最前の方法とは、ほめること、励ますことに尽きるのだ。
  • しぐさは言葉よりも多くを語る。
  • 自分に話をしている相手に、並々ならぬ注意を注ぐことだ。
  • もし誰かの間違いを指摘したくなったら、ソクラテスを思い出して、「イエス」を引き出すような優しい質問をしてみるといい。
  • 心から耳を傾け、相手の考えをすっかり語らせてしまうことだ。

もう一度読んだら、もっともっとマーカーを引くことになると思います。

人を動かすってことは、マーケにも役立つ

私の場合、人を動かす、というのは2種類があるんですね。
1つは、社内の人を動かす。これは共に働く仲間や上司ともっといい関係を築くために。
もう1つは、自社商品を買ってもらえるように、お客様に動いてもらえるようにするために。Webやネットショップをやっている以上は、文章で伝えることがメインですが、写真や音声、動画といったものを提供するときも、この『人を動かす』の内容を有効に使いたいと思いました。

どちらの目的だったとしても大きくは「商品の良さを伝えて、買ってもらう。そのために社内をどううまく動かしていくか」という目標のもとに動いているはずです。自分も、先輩も、社長も。そしてお客様に伝えるのも。その大きな目標に向かうために、どう人を動かすか?大きな枠でとらえられるようになる気がします。

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