【本】すべては一杯のコーヒーから

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タリーズコーヒージャパン代表取締役社長の松田氏の著書。
ご本人の自伝のような内容でしたが、軽快でとても楽しくサクッと読んでしまいました。(ちなみに、コーヒーなら私はスタバよりタリーズ派である。)

松田氏は、もともと銀行マンだったそうで、その際に友人の結婚式で訪れたボストンでタリーズと出会ったそうです。
運命の出会いって本当にあるのですね。それにほれ込んでコーヒーショップを立ち上げる熱意をもって交渉にあたったとのこと。

営業経験のある方は、強い

やっぱり、営業経験のある方は「これだ」と思った時の、次のアクションに迷いがないなーと思いました。

物おじせずにメールを打ったり、国際電話を掛けたり、といった交渉ごとは、勇気がいるし熱意だけあっても動けない部分も多いと思うのです。
しかし、松田氏はタリーズコーヒーにほれ込み、起業の思いが強く、粘り強く交渉を重ねたそうです。
営業経験のある人は、そのあたりのアタック力がちがうと思いますね。

また、自分の思いと異なる現象が起こった時に流されるのでなく突破しようと思う気持ちも強いのだな、と感じました。
これは、企業の中にいるとなあなあにしてしまいがちなことです。仕組みを変えるのは面倒であるし、周囲との軋轢を生む原因になります。まして、自分が入社後さして時間が経過していないとなおさらです。
もともとそういった強い気持ちがあるからこそ、夢に向かっていろんなことを突破できるのだと思いました。今の自分にはそのような強い気持ちがないな、と反省しながら。

目標と夢を持ち、常に家族のことを考える著者

松田氏がタリーズコーヒーに出会った衝撃というのは、(比較すべきではないでしょうが)きっと私がノウハウもないのにネットショップに出会い、運営を始めたのと似ているなーと思いました。
時間的経験もここがいちばん長いので、今の転職活動中でも、少しそういったことが行かせたらという気持ちがあります。※数年前と時代が変わってきているので、仕事がネットショップ運営だけではリスキーとも思う。

自分を見失わないように強い人間になるためには、夢を持ち目標を具体的にすることである

と書かれているように、やはり、今でも自分の中核を担っている出来事はやはりあるし、今後の自分の成長に大きくかかわってくることだと自覚しています。
私は今、東京にとどまるか、地元に帰るか大きな岐路に立たされていますが、将来のことを考えた時、やはりおのずと道が見えてくるのだと思います。もう少し、自分の人生に夢を持ってみよう。うん。

松田氏のご家族の話を見ても、自分の人生を考えなくてはと思いました。
家族と離れてまでもする仕事か、という記事を以前書きましたが、まさにこれなのだろうな。と。家族が病に倒れた時、仕事をしながらでも看病できる環境に自分がいること自体が重要。
またこれを自分のライフプランとして事前に組み込んでいることも重要。
そうだよな、この働き方はずっとできないと思って会社を離れたのだから、その判断は間違っていない、と思うしかない。前を向いて自分の人生を設計しなくては。

※でもたいてい、事業を成功させるには優秀な(支えてくれる)妻or彼女がいるもんだなと(苦笑。 男女が逆転していても成立しただろうか、と思うのは蛇足ですが。

自分の目標と夢ってなんだろう

私が筆者のように、人生の中で必死になったことというと、やはり大学受験を思い出します。仮面浪人をしていたとき、大学に行かず受験勉強をしていた私は、落ちたら留年、というとてもリスキーな橋を渡っていました。
しかし、そこには明確に「合格」という目標があり、「あこがれの大学生活」という夢がありました。

しかし、その後の社会人人生では、仕事中心に生活を回してきました。
部署や事業の立ち上げで土日、ゴールデンウィークなしで仕事をすることも普通でした。朝6時に出社し、22時に帰る生活。朝10時に出社し、夜中3時に帰る生活。
自分のやりたいこと、ライフプランなどは考えたこともありませんでした。

今の自分には・・・そういえるものがあるだろうか。
やはりまだまだ探している途中なのかもしれません。だけどぼんやりと思うのは、「コミュニティづくり」なのかもしれないと感じています。

自分が東京に来て何もわからない、さびしい気持ちがあった。前職でも社員の少ない中周りとの接点が減っていく。そういった自分の経験は、社会的にこれからも続くと思っています。
気軽に会える仲間づくり、場所づくり、そういったコミュニティを作りながら、発信できるものを同時に用意したい。そんな気持ちがわきあがっています。
もちろん、形式は勉強会なのか、ワークショップなのか、単なるお茶会なのかはわかりませんが、将来マネタイズできるようになればいいと思っています。

いつか、自分の人生もこうして書き残していけたら、と思う本でした。