大人の工場見学会<第一部>石坂産業
4月11日土曜日、大人の工場見学会に参加しました。
第一部は、石坂産業さんへ。
以前に本の感想もブログ記事にしましたが、実際に参加して石坂社長にお会いすることができました。
アテンドのお姉さんたちが、バスで駅まで迎えに来てくれました。もんぺ姿がかわいい^^
石坂社長のご講演を1時間ほどいただき、その後工場見学へ。
石坂産業について
資本金7,000万円、社員数135名。
3市1町にまたがっている会社と施設は、とても広大です。この施設を見学に訪れる方は月間500人。私たちも20名弱で訪問したので、この規模のツアーが毎日1件はある計算ですね。
※見学は、予約がなくてもできる仕組みを構築中だそうです。
スタッフの方の平均年齢は40歳、管理棟に勤務する6割の方が女性なのだそうです。
目指しているのは
- 地域に必要とされる企業
- 自分の子供を、自信を持って働かせたくなる企業
なのだそうです。わかりやすい。
埼玉県は「物流の県」と言われて、いろいろなものが運び込まれてくる。
年間4億トンにも上る処理量は、横ばい状態が続いているのだそうです。私たちの排出するごみが、いかに減っていないかが分かります。
世界的には埋め立てが多い中で、石坂産業では設備を導入し、適切に処理をしているのだそうです。
石坂社長の講和
たくさん話してくださったのと、本の内容についても解説してくださったので、少し割愛しますが、昔、不法投棄された産廃を回収に回ったとき、多かったのが混合廃棄物なのだそうです。
その際、回収したのは、1立方メートル換算で、高さ500mもあったとか。その分がポイ捨てされているということになります。
そこに着目した石坂さんは、それをきちんと分別できる仕組みを整えて今に至ります。分別には水を使っていないそうで、資源を貴重なものとするお考えにひと筋とおっていると思いました。
現場に出て、五感で感じる経営。
情報をみんなで共有化して、改善につなげていく。データマイニングできれば、根拠がはっきりし、公開しても恥ずかしくない。社長を続けながらこれを徹底しているお姿には、尊敬しました。
産廃屋と呼ばれない会社になるために
工場見学させていただき、石坂産業にはたくさんの設備があります。これをきちんと管理して、いかに生かすか。社員がどれだけ生かして、コストをどれだけ使って修繕し、きちんと仕事ができているか。これを全部数字化したそうです。
数字にすれば見えるものも大きいし、増減がひと目でわかります。
「人材教育なくして、永続企業にはなれない」という石坂社長のお言葉が、いちばん印象的でした。
工場はすべて見せられるように
7つの統合ISOを取得。オープンにしても問題ないように、監査をきちんと受けていらっしゃいます。見られることできれいになる工場は、良いスパイラルとなって社員の気持ちも引き締めているということでした。
出会うスタッフの方は、作業中以外の方はみなさんあいさつをしてくださり、土曜日にもかかわらず一生懸命お仕事をされていました。(この業界は、会社の営業日としてあまり週休2日ではないようです、私も以前はそうでした)
おもてなし、というものも書籍に紹介されていましたが、
講義中のテーブルにはきれいな花が、入り口には藻や魚の水槽が、広場には緑豊かな自然が。それぞれが心を和ませてくれて、自分たちが歓迎されている気持ちが伝わりました。
ちょっと気になったので
石坂社長は、きれいにネイルを整えていました。
「お仕事の邪魔にならないのかな?」と、お会いしてからずっと気になっていました。
でも、それは昔、ネイリストの夢を追いかけてこだわっている結果なのだそうで、少し安心しました。むしろ、社長の自己表現でもあるのだなと感じました。
夢を忘れない気持ちは、大事だと思います。
実際の工場見学へ
1つ1つの設備にこだわりをもって作られており、撮影可でしたので、写真の解説で進めていきます。
外を出ると、瓦をリサイクルしたブロックが敷き詰められています。わりと歩きやすい。
工具などは整理され壁掛け。3Sが徹底されている。
電動油圧ショベルを導入。普通はガソリンです。ただでさえ粉じんが舞う作業であり、排ガスを出さないことで環境負荷も低減しています。
日光を取り入れた天井は、環境負荷だけでなく、はたらく人の精神衛生面上もよい。
細かく、確実な分別はやはり人手で。
トラックはここを通過すると、タイヤが洗浄される。使っているのは雨水。
見学者用の通路が確保されており、安全。緑がちりばめられて目にもあざやか。この路面も瓦リサイクル。
磁石を使って集めたくぎは、流れてきてここに蓄積され、分別。
工場見学ルートを抜け、くぬぎの森から、お弁当を食べるバンガローへ移動。
わーい、お弁当!この食材も、地場のもの。お野菜中心でおいしかったです。
お弁当の後は、隣で販売していたコーヒーを。森を守る資金に充てられるそうで、おいしくいただきました。
この敷地(原っぱ)には、タンポポが咲いてたんですよ。久々に見ました。
アテンドのお姉さんに「きれいですね、久しぶりに見ましたよ」と言ったら、
「これは外来種で、生物多様性の面から見ると、本来生息すべき種を荒らすんです。だから私たちはこれを抜くんですよ。タンポポの根は深いので苦労しますが」とお話しくださいました。
そうか、そうですよね。本来、この自然に生きるべきものを生かす、あるべき姿にするということを深く感じた一言でした。
おみやげ館、資料館も整備
その後、おみやげ館、資料館を回りました。
おみやげは、試食して美味しかったサトイモのパウンドケーキと、石坂社長の講和後にいただいたおやつの焼いも羊羹が一口サイズでおいしかったので、購入しました。ソフトクリームも、アテンドのお姉さんにおすすめされていましたが、ボリューミーで断念(汗
ちなみに、どちらのお土産も、うちの会社で食べたみなさんには好評でした。ごちそうさま^^
資料館に移動したら、奥には足湯も!タオル完備でしたので、ちゃっかり休憩しました。(靴下でよかった!)
今回、長時間おつきあいいただき、お忙しいところ時間を作ってくださった石坂社長、スタッフの皆さん、一緒に見て回ってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
スタッフの方は、駅までお送りくださり、私たちが見えなくなるまで手を振ってくださいました。
色々昔のことを思い出して、ようやく環境産業(静脈産業)が認められ、世間からお金をいただける産業になってきたと心から感じました。
その努力をされている石坂産業さんには、心より今後のご活躍、ご成長をお祈りいたします。